2017年の認定ファシリティマネージャー(CFMJ)試験を受験し、無事1発で合格することができました。開催数は多くありませんが、認定ファシリティマネージャー試験には試験対策のセミナーがあります。
ちなみにですが、受験申し込みをするとセミナーの案内が受験票に同封されてくると言う手厚さです。私はこの手のセミナーは一切利用せず、独学のみで臨み、1度目の受験で合格することができました。
まだまだ認知度が低くマイナーな試験で勉強方法に悩まれる方々に対して、何か参考になればと思い、私が実際に行った勉強方法を紹介させてていただきたいと思います。
スポンサーリンク
この記事の目次
使用したテキスト
使用したテキストは2冊のみです。試験案内にも紹介されている”総解説ファシリティマネジメント“と”総解説ファシリティマネジメント追補版“。ここから出すと運営側が宣言しているので、極論を言うと、この2冊さえ丸暗記してしまえば、ほぼ満点を取ることができます。
“ほぼ”と言っているのは、一部、時事的な問題が出題されるためです。特に技術の発展スピードが速い情報(IT)系の分野で時事的な問題が出やすい傾向があります。普段、情報系の仕事をされていない方には英語の略語も多くとっつきにくい分野になります。
最新の情報をキャッチするのもなかなか大変であり、どれだけ多くても概論とFMの実務Ⅰで10点ずつしか出ない分野なので、情報系の分野は最初から見切りをつける戦略もありだと思います。
また、参考書として”ファシリティマネジメントキーワード集”が同じく試験案内で紹介されていますが、私は利用しませんでした。このテキストはFM概論、FMの実務Ⅰ、Ⅱの選択試験というよりは、4科目目の論述試験対策で利用するテキストとなります。
論述試験においては別記事で詳しく説明しますが、与えられたキーワードを利用して論述をしなければなりません。過去問を見て、わからないキーワードが頻出するようでしたら、このテキストを利用して知識の幅を広げるという使い方が良いと思います。
使用した問題集
これも選択肢がありません。”最新4か年 認定ファシリティマネージャー資格問題集“を利用したのみです。
最新4か年平成30年度版認定ファシリティマネジャー資格問題集
その名の通り過去4年分の問題と簡単な解説がついた問題集です。ひたすらこれを利用します。
勉強期間と勉強時間
7月の試験に向けて、勉強自体は3月下旬頃から徐々に始めていきました。なので、実質的に勉強時間は3ヶ月程度となります。本格的に勉強時間を増やしていったのは最後の1ヶ月です。
どうしても法規で定められた数値など丸暗記でしのがなければならない分野も多い試験なので、そのような分野は最後の1ヶ月で一気に詰め込みます。全体の勉強時間にすると、150~200時間程度です。
これは当然、前提知識にもよるところが多いのであくまでも参考です。私は普段の仕事で財務系の知識をかじっていたので、多くの方が苦戦する財務系の範囲はスムーズに理解することができました。
財務系は分かりづらいですが、配点ウェートも大きいので絶対に避けて通れません。財務系を前提知識0から取り組むとなると、プラスで20~30時間は見ておく必要があるかと思います。
スポンサーリンク
私の独学勉強方法
では、実際にどのような方法で勉強したのか?具体的な4つのSTEPを紹介します。
STEP1 テキストの流し読み
テキストが手元にある方はお気づきだと思いますが、テキストが非常に分厚いです。そして、字が多く詰まった構成になっています。ページ数にして、総解説版が513P、追補版が225Pです。正直に言って、やる気が無くなるボリュームです。しかし、試験はこの2つのテキストに記載されている内容からほぼほぼ出題されます。
まずは暗記しようとは思わずに読みます。半分流し読みくらいの意識で、ひたすら読み進めることに注力します。試験範囲や求められる知識の全体像を捉えることが大切です。
おそらく、読んでいく中で、簡単に理解ができる範囲と全然頭に入ってこない範囲が見えてくると思います。それがどのくらいの比率なのかを把握することが大切です。また、総解説版で記載されていることが追補版で新しい情報に上書きされていたりもするので、最初から細かく暗記しようとすると無駄な時間になります。
流し読みと言っても、総計700P以上で細かな内容までぎっしりと書かれているので結構な労力を要します。私は3月から読み始めましたが、仕事から帰ってきた時間の合間などを充てながらだったこともあり1ヶ月程度の時間がかかってしまいました。
STEP2 過去問にチャレンジ
続いて過去問を試しに解いてみましょう。過去問集には4年分が記載されていますが、2年分もやれば充分です。
このSTEPで重要なことはどれくらいの細かな知識が問われるかを知ることです。おそらくですが、想像以上に細かい知識が問われることに気づくと思います。
法令で定められている細かな数字も平気で問われます。私はここで、ちょっと心が折れそうになりました。が、同時に別のことにも気づきます。
設問に使われる図などは本当にテキストのそのままの図が使われているんです。この段階で私は2冊のテキストさえ、しっかりと読み込んで理解し、必要なところは暗記すれば合格点に達することができると確信しました。
STEP3 テキストの熟読
過去問の雰囲気を捉えた後は、ひたすらにテキストの熟読を行います。概論は11章、追補版は7章の構成になっています。
私は1日単位で何章まで熟読するという目標を設定して、ひたすら何度も読み込みました。章ごとに関連する項目も多いので、全体像を意識しながら読み込むことがポイントです。
結局私はテキストをトータルで3周熟読を行いました。
STEP4 ひたすら過去問とテキスト読み返し
STEP3でかなりの知識が身についているはずなので、再度、過去問に取り掛かりましょう。可能であれば試験の1ヶ月前にはSTEP4のフェーズに入っておきたいところです。
遅くても2週間前までに入っていないとスケジュール的に厳しいと思います。時間も測って過去問に挑み、間違ったところは解説を読むだけでなくテキストでも確認しながら足りなかった知識を補っていきましょう。
このサイクルを4回~5回程度繰り返すと最後の方はほぼほぼ満点に近い点数が獲得できるようになっていると思います。ここまでくれば、選択式問題の合格は目の前です。
過去問解答時の得点推移について
過去問の点数推移何の参考にもなりませんが私が取り組んだ際の過去問の点数の推移をご紹介します。ラストの3回分しかメモが残っていなかったので、かなり良い点数ですが最初に解いた頃は半分程度しか取れない酷い状態でした。
が、上で紹介したSTEPを実践してもらえば各科目9割以上の点数を叩きだせるようになります。ちなみにですが、過去問は古本で買ったので、私が受験した平成29年度の前年の28年度の過去問は解いていません。。。
平成27年度 得点推移
①FM概論
1回目:145点
2回目:167点
3回目:185点
②FMの実務Ⅰ
1回目:138点
2回目:155点
3回目:188点
③FMの実務Ⅱ
1回目:120点
2回目:150点
3回目:180点
平成26年度 得点推移
①FM概論
1回目:152点
2回目:165点
3回目:184点
②FMの実務Ⅰ
1回目:130点
2回目:156点
3回目:180点
③FMの実務Ⅱ
1回目:150点
2回目:160点
3回目:190点
平成25年度 得点推移
①FM概論
1回目:155点
2回目:170点
3回目:190点
②FMの実務Ⅰ
1回目:135点
2回目:162点
3回目:182点
③FMの実務Ⅱ
1回目:130点
2回目:145点
3回目:180点
平成24年度 得点推移
①FM概論
1回目:144点
2回目:158点
3回目:186点
②FMの実務Ⅰ
1回目:145点
2回目:162点
3回目:188点
③FMの実務Ⅱ
1回目:150点
2回目:165点
3回目:185点
当然と言えば、当然ですがやればやるほど点数が上がっていく結果になりました。最後の方は問題文含めて、ほぼほぼ体で暗記している状態になっていました。この状態にまで持っていければ、本番もまず問題ありません。
スポンサーリンク
独学で問題なかったか?
結論から言うと独学で全く問題なかったです。
テキストを読んで理解できないという類の試験ではなく、テキストに書いてあることを覚えているか覚えていないか、の勝負であることに加えて、試験範囲もヤマを張れるほど偏りがなく、テキストから満遍なく出題される傾向であるためです。
このため、単純な勉強量がモノをいう試験です。つまりは独学でいけます。
財務関連で不安がある方は別で企業財務関連の書籍を参考にされても良いと思います。苦手な人が多い財務に特化したセミナーも開催されているようですが、財務の知識は表面的な知識で充分なので、若手社員向けの財務関連の書籍で充分対応できます。
スポンサーリンク
まとめ
この記事のまとめです!
- ファシリティーマネージャーの試験は独学の勉強で全く問題ない!
- 主題範囲は公式テキストのみでほぼカバー可能!
- テキストを読み込み、過去問をやりこんだ時間がモノを言う!
スポンサーリンク
この記事へのコメントはありません。